自宅のリフォームを考えているけれど、築古なので建て替えたほうが良いのではないかとお悩みではありませんか。本記事ではそんなお悩みを解決すべく、リフォームと建て替えのメリット・デメリットを比較して解説します。この記事を最後までお読みいただき、自宅がリフォームと建て替えのどちらに適しているかの判断にお役立てください。
リフォームと建て替えの違い
リフォームと建て替えでは、内容や期間など具体的に何が異なるのでしょうか。ここでは、リフォームと建て替えの違いについて解説します。
工事内容の違い
リフォームと建て替えでは、当然ながら施工する工事内容が大きく異なります。
リフォームでは、内装・外装・水回りを中心で素材や設備を新品に交換することが一般的です。具体的には、内装張り替え・外壁再塗装・水回り設備の交換など、経年劣化した箇所の交換や修復をおこないます。もしくは、使える柱や構造躯体だけを残して一から作り直すスケルトンリフォームをおこなう場合もあります。
一方、建て替えでは、現在の建物を解体し完全に一から建物を建て直します。解体から完工するまで時間を要するため、余裕を持ったスケジュールが必要です。リフォームと建て替えのどちらが適しているかは、築年数や今後どのくらい住み続ける予定なのかによって判断されます。
工事期間の違い
リフォームでは、長くても半年以内の期間で完工することがほとんどです。工事内容にもよりますが、リフォームの場合には1～5ヵ月以内の期間で工事可能ですが、建て替えでは、4～8ヵ月程度の期間が必要です。建て替えの場合には、既存住宅の解体と新築工事が必要なため、期間は長期間になりがちです。
建物寿命の違い
リフォームや建て替えは、建物の寿命を大幅に延ばすために有効な手段です。柱や構造躯体を残したスケルトンリフォームでは30～40年、建て替えでは60～70年程度寿命が延長できます。
一般的な木造住宅の耐用年数は25～30年程度と算定されますが、建て替えをおこない定期的なメンテナンスを施すことで、実際の利用可能年数を大幅に延長することが可能です。
築年数別リフォームと建て替えのポイント
リフォームと建て替えどちらが適しているかの判断は、建物の状態と築年数に左右されることが一般的です。ここでは、築年数にフォーカスしたリフォームと建て替えのポイントについて解説します。
築30年ではリフォームがおすすめ
築30年程度の住宅では、内外装や水回り中心のリフォームがおすすめです。築30年程度であれば、構造躯体まで完全に使えない状態とは考えづらいため、内装張り替え・外壁塗装・水回り設備などのリフォームで対応できます。
築40年ではスケルトンリフォームがおすすめ
築40年程度の住宅では、これまでのメンテナンスによって劣化状態が異なるため、この先も長く住み続ける前提であれば、柱や構造躯体のみを残して一から作り直すスケルトンリフォームがおすすめです。スケルトンリフォームであれば、床下・屋根裏・外装材・耐震補強をやり直せるため、建築基準法の「新耐震基準」を満たした耐震性の高いリフォームに対応できます。
築50年では建て替えがおすすめ
築50年程度の住宅では、建築基準法改正以前の「旧耐震基準」の建物であることが前提のため、完全な建て替えがおすすめです。構造躯体が良好に保たれていれば多少費用を抑えることも可能です。
築50年程度であれば、全面リフォームと建て替えに費用面での差が生じづらいため、期間に余裕があれば建て替えがおすすめです。
リフォームと建て替えの費用相場
リフォームと建て替えのどちらであっても、住宅改修では多くの費用が必要です。ここでは、リフォームと建て替えの費用相場について解説します。
リフォームの費用相場
リフォームの場合には、リフォームする箇所や規模によって費用は異なります。水回り設備の交換や屋根や外壁の塗装だけといった部分的なリフォームであれば、建坪25坪程度ある一般的な住宅の場合100～1,500万円程度の費用で工事可能です。
特に、築年数が30年を超える場合には、耐震強度や断熱性能に不安があるため、全面的なリフォームがおすすめです。見た目や使い勝手を良くするだけのリフォームでなく、耐震や断熱性能の向上までを施したリフォームのほうが快適で安心に住まえる住宅に生まれ変わります。
建て替えの費用相場
建て替えの場合には、解体工事・新築費用・仮住まい費用・各種税金などの費用が必要となるため、建坪25坪程度ある一般的な住宅の場合では2,500～3,500万円程度の費用が必要です。
解体費用に6万円／坪、新築費用に50～60万円／坪、仮住まい費用に100～200万円程度、印紙税・登録免許税・不動産取得税などの各種税金に30～40万円程度の費用がそれぞれ必要です。
まとめ
今回はリフォームと建て替えのメリット・デメリットを比較して解説しました。リフォームと建て替えでは施工内容が大きく異なります。リフォームでは内外装・水回りを中心に改修しますが、一方建て替えでは現在の建物を解体し完全に一から建物を建て直します。リフォームと建て替えの選択基準は、築年数や今後の利用予定期間によって異なります。築年数別のリフォームと建て替えの基準は、築30年ではリフォーム、築40年ではスケルトンリフォーム、築50年では建て替えがおすすめです。また費用面で見ると、建坪25坪程度ある住宅の場合、リフォームでは100～1,500万円程度、建て替えでは2,500～3,500万円程度の費用が必要です。リフォームと建て替えの選択でお悩みであれば、ぜひこの記事を参考に検討してみてください。
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